砂丘 Duin
2009年 08月 26日
海面下の土地、というものを深く考えていなかった頃、アムステルダムから北海のビーチに行く途中で、車が坂を登っているようないつもと違う感触。
なんで? とあたりを見回すと、確かに標高が高くなっています。
同乗者に オランダにも山があるじゃ〜ん、と言った所、”砂丘” だという説明を受けました。
海面下にあるオランダの土地の構造を、初めてビジュアル的に理解した瞬間、だったでしょうか。
この砂丘はアルクマールの西、Bergen aan zee の海岸付近。
この海岸にいく間に Bergen とう小さい街を通りましたが、タウンセンターのお店やカフェなどとってもいい感じで、周りには素敵な家が並んでます。
さらにそこから砂丘地帯に行く間の林道では、豪邸とも言える大きな家々を垣間見ることができます。
どこにこんな金持ちがおるのじゃ〜、と思いますが、きっと Bergen のこじゃれたカフェで、優雅にお茶をしていた奥様方や初老のご夫婦がそうなのでしょう。
そういえばお金の匂いがしたような--。
そして、この緑繁る豪邸地帯を通り抜け、砂丘地帯をしばらく行くと海岸に到着です。
砂丘を下りて行くと海。
『世界は神が創ったが、オランダだけはオランダ人が創った』、
という言葉があるので、最初はこの砂丘もオランダ人が作ったのかと思い、オランダ人
友達を、”何人奴隷をこき使ったんだい〜”、といじめてましたが、さすがに砂丘は神様
担当だったようです。
オランダになくてはならない自然の”防波堤”の砂丘ですが、もう一つ重要な働きをしています。
干拓地(ポルダー)付近では水質が良くないため、マース川の水を運び砂丘でろ過する方法を用い、砂でろ過された ”砂丘水” が市民に供給されているそうです。
詳しく知りたい方はここのサイト、勉強になります。
この話を聞いて以来、シャワーを浴びると砂丘のイメージが湧いてきます。
また、砂丘付近の地域はチューリップ畑でも有名ですが、これは砂丘がチューリップなどの球根栽培に適しているためだそうです。
ちなみに、オランダでは表面の水位だけでなく、地下水位のコントロールも非常に重要視されていて、この球根栽培のためにも微妙な地下水位の調節が行われているそうです。
多大な努力で毎年きれいなチューリップが楽しめるというわけですね〜。