日本からの所望の品々
2009年 11月 18日
将軍だけでなく、高官達もオランダからの品をいろいろと所望してたそうで、オランダ側は日本での通商独占状態を維持するため、そのリクエストに一生懸命答えていたということです。
1765年11月1日
「馬を所望する将軍」(この時代は第十代将軍、徳川家治)
将軍は数等の馬を所望し、馬のこと細かな外観の指定、そして年齢は9才以下で訓練済みでなければいけないなどの注文をつけ、さらに間違いのない様に詳しい図解もつけたそうです。
将軍のご所望なので、注文係の家臣もかなり慎重だったのでしょう。
将軍の一言でお家断絶もありえますからね〜。
この要求通りの馬が届いたかどうかは不明だそうです。
でも、馬みたいな大きな動物もオランダから日本までの長〜い航海、届けていたとは驚きでした。
1786年
「巻いた尾の犬」
この頃は犬の注文が多かったそうで、長崎奉行がオランダに所望した犬の絵。
体高20インチのこの絵のような雄犬。犬の尾は巻いてなければならない、と書き添えられていたそうです。
巻いた尾がいいって---、長崎奉行さんの個人的な好み?
なんだかとっても微笑ましい注文。
1814年
「所望の時計献上」
長崎大名は振り子の卓上時計を所望して、届いたのがこの時計。
こういう時計だったらなかったら作れるし、見つけるのも簡単そうですが、注文通りの動物を探すのは大変だったでしょうね〜。
オランダ側は所望の品々を日本に届けるための苦労や出費を惜しまなかったそうですが、こういう動物の注文が来ると、「またかよ〜、勘弁してくれ〜」とオランダの皆さんが困り果てていたのではないかと想像して可笑しくなります。
『此処から東京へ』 Van hier tot Tokyo(オランダ語)