男子スピードスケート10000メートルの悲劇
2010年 02月 25日
レーンを間違えて滑ったため失格。
クラマーは正しいほうのアウトレーンに出ようとしてたのに、レーンが変わる地点でコーチが出した「インレーンに行け」という間違った指示に従ってしまったのです。
クラマーはコーチの指示にとまどったそうですが、まさに一瞬の判断でコーチの指示に従ってしまったということ。
コーチが間違うはずはないと思うのは当然のことでしょう。
金メダルとなった李選手よりも4秒以上を上回るタイムだったので、失格にならなければクラマーにとって今回2つ目の金メダルとなるはずでした。
今までで最高の滑りだった、と語っていて、ほんと、悔しかったでしょうね〜。
クラマーは滑り終わって観客席で応援していたガールフレンドの顔を見たら「大喜び」のはずが悲しそうな表情だったために、様子がおかしいことにと気付いたそうです。
コーチに「失格」を告げられている様子が画面に映っていましたが、ゴーグルを投げ捨て、氷に蹴りを入れ怒り心頭。(そりゃそうだ。)
そして怒り収まらぬ悔しそうなクラマーの様子がさらに映し出され、その少し離れた後方にコーチが悲痛な顔でうなだれている姿、この2人の間の距離が痛々しさを倍増させておりました。
このコーチ(Gerard Kemkers)は1988年カルガリー五輪、5000メートルでの銅メダリスト。
引退後にはコーチとしてクラマーを始めその他の有能な選手を育てています。
平謝り状態のコーチです。
人間誰しも間違う事もある、とは思いますが、何もこんな所で間違わなくてもねぇ。
よりによって金メダル。
オリンッピック史に残る大失敗です。
このおかげで4位だったはずの別のオランダ人選手(Bob de Jong)が銅メダルをとりましたが、オランダ勢は手放しで喜べないような微妙な雰囲気のメダル授与式--。
まあ、銅メダルでも、この悲劇の恩恵を受けたのが自国の選手だったのがせめてもの救いでしょうか。
今日のオランダの職場はこの話題でもちきりだったようです。
私も、このコーチの行く末を案じてましたが、(辞任?ハラキリ?←これはないか)、
テレビで見たところ、一日たった今、両者はすでに笑顔で会話をかわしており、
次の「団体追い抜き戦」に向けて気を取り直している模様。
日本人選手ばかり気にかけてましたが、
これはぜひオランダにがんばってもらいたいです。
この悲劇から回復するためには金メダルしかないでしょう。
がんばれ!